かじ皮フ科クリニック院長ブログ

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カテゴリ:アレルギー関連( 5 )


2017年 04月 10日

パッチテストパネル

 最近暖かくなってきましたね。今年は花粉が多いのか目の周りが最近とてもかゆくなってきた院長です。
さて今回はパッチテストのお話です。

 パッチテストは皮膚に接触するさまざまな物質(化粧品、外用剤、金属、薬などなど)がかぶれの原因になっているかどうか確認できる検査です。とても良い検査なんですが、化粧品などの場合、成分を溶かしたりする作業が繁雑なため、ついつい躊躇しがちな検査です。
 2年前でしょうか?なかなかすばらしい検査キットが発売されました。

パッチテストパネル
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これは日本アレルギー・接触皮膚炎学会において日本人でかぶれの原因になりやすい物質を25種類選定しております。そのうちの21種類を厳選しております。その他3種類加え24種類検査ができます。

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検査の手順ですが、背中のパネルを2つ貼ります。48時間(2日間)貼りっぱなしです。同部を濡らせません。残念ながらお風呂に浸かることは出来ません。シャワーで塗らさないように体を洗ってください。


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48時間後(2日後):再診してもらい、テープを取ります。10分後に診察して判定します
72時間後(3日後):再度判定します
1週間後:判定となります。


パッチテスト判定(金属パッチテストの例です)
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No5が陽性です。

ではどのような方にこのパッチテストパネルの検査がお勧めなんでしょうか?個人的な意見にはなりますが、何年間も原因不明の難治な湿疹皮膚炎の方には一度このパッチテストをすると良いと思われます。
 10年前に、有名な先生が、「難治な慢性湿疹の方の5割ぐらいは何らかの接触皮膚炎です。」という衝撃的な講演を思い出します。確かに日常的に使っているものの一部にアレルギーがあり、それに伴う接触皮膚炎の可能性も充分あります。

料金は少し高いのですが(3割負担で6000円程度)、何年も悩んでいる皮膚炎の方は一回検査をしてみてはいかがでしょうか?

クリニックの裏手にある桜並木は現在満開です。
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受診の際、是非見てみてください。とってもきれいですよ。それではまた。


by kajihifuka | 2017-04-10 08:13 | アレルギー関連 | Comments(0)
2017年 03月 18日

オテズラ錠

 段々と暖かくなってきましたね。花粉症の方も増えたのか花粉皮膚炎の方も増えてきました。

 さて話は変わりますが、尋常性乾癬、関節症性乾癬に対して25年ぶりの新しい内服治療薬が発売されました。
オテズラ錠
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PDE4阻害剤です。PDE(ホストジエステラーゼ)は11種類のサブファミリー(PDE1〜PDE11)があります。作用の点は難しいので割愛しますが(図)
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実はそれぞれの阻害剤は薬として発売されております。

PDE3阻害剤:ミルリーラ(心筋保護薬)、プレタール(抗血小板剤)
PDE5阻害剤:バイアグラ(ED治療薬)、レビトラ(肺高血圧薬)

などが有名です。それ以外にも現在、PDE阻害剤は認知症や統合失調症などに効くにでは?ということで研究されております。

 最大の特徴は生物学的製剤で出てくるような感染症などの副作用がなく、採血検査もいらないというのが特徴で、クリニックでも処方出来ます。副作用がないやけではなく、胃腸障害が見られるため、投与初期は少量からスタートします。

 さて効果のほどですが、PASI75(75%皮疹改善率)が33%とまあまあです。
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 さて欠点のお話です。副作用もなく、そこそこ皮疹が良くなり、相互作用もない薬です。ただし高いです。1日2000円の薬です。簡単に1ヶ月6万円。3割負担だと1万8千円になります。高いですね〜。半額だと結構売れると思いますが。

しかしこの薬は先日、John Koo教授とお話する機会があり、お聞きしてみましたところ欧米ではかなり売れているようです。色々な複雑な事情もあるようですが、安全性がポイントのようですね。

さて先日の学会でどうしてもお肉が食べたくなり、いきなりステーキを食べました。ヒレ肉は美味しかったですね。
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by kajihifuka | 2017-03-18 08:38 | アレルギー関連 | Comments(0)
2016年 03月 01日

除去食品だけど美味しい食べ物(小麦をメインに)

 インフルエンザ大流行しておりますね。皆さんお気を付けくださいね。 

 さて食物アレルギーと皮膚炎について以前ブログ(肌あれと食物アレルギーとの関係)で紹介したと思います。それの続きではありませんが、今回は除去食品についてのお話です。うちの娘も小麦、卵の即時型アレルギーがあり、実はアナフィラキシーショックを起こした既往もあります。その時はエピペンを使い大丈夫でしたが、現在も小児科の先生に大変お世話になっております。

 そんな経緯で私たちも除去食品をどうするか色々悩んでおります。たぶん食物アレルギーをお持ちのご家族は皆さんそうですよね。アレルギーの種類は人それぞれですので、すべてのことをお話できませんが、今回、特に小麦アレルギーでお困りの方に小麦の除去食品についてのご案内です。

 小麦アレルギーがあると予想以上にいつも食べている食品が摂取できません。代表的なのはパン、麺類(うどん、ラーメン、パスタなど)、お菓子、ケーキですね。これらは老若男女が大好きな食べ物ですね。これらの除去食品ですが、私が使っている除去食をご紹介いたします。

 
 こちらは小麦除去のお菓子、パンなどを販売しております。パンも十分美味しいですし、マフィン、クッキーも最高に美味しいですね。子供もとても美味しく食べておりました。
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最後の写真は自宅用に購入した食パンです。美味しかったですよ。

 
 こちらは米粉麺など小麦が入っていない麺類、餃子の皮など売っております。ネットで私は購入するのですが、WAGOMEさんでも麺類は販売しております。麺類は私も食べたことがありますが、普通に美味しいです。餃子の皮も個人的には好きですね。
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(商品の写真はWAGOMEさんのです)

 2年前ぐらいから購入しておりますが、毎年味が美味しくなっております。下の写真は先日クリスマス時に購入したケーキですが、普通のケーキとあまり変わりないです。本当に美味しいです。家族みんなで美味しく食べました。個人的にはチョコレート味がおすすめです。
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また美味しいものが見つかりましたらご紹介いたします。それでは。


by kajihifuka | 2016-03-01 08:08 | アレルギー関連 | Comments(0)
2015年 05月 21日

肌荒れと食物アレルギーとの関係

前回からの続きです。食物アレルギーと湿疹皮膚炎との関連が言われてきたのはここ5,6年のことでしょうか。特にブレイクスルーとなったのは2008年にイギリスの小児科医であるLack先生が、仮説として「二重抗原暴露仮説」を提唱してからでしょう。難しい話になりそうなのでとっても簡単にまとめると、食物アレルギーは食べることで覚える(感作)されるのではなく、皮膚から触れることで覚える(感作する)ということです。逆に、それらを食べることは食物アレルギーの予防になるかもしれないという仮説です(下図:J ALLERGY CLIN IMMUNOL June 2008より引用)。
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これは以前の概念と全く違う考え方で、たとえば卵アレルギーを予防するためには以前と現在ではどう違うかというと
【以前】
赤ちゃん:2歳ぐらい腸が強くなるまで中止
妊婦、授乳中の母親:なるべくなら止めた方が良いかもしれません。
【現在】
赤ちゃん:どうぞ離乳食から始めてください。食べた方が食物アレルギーになりにくいですよ。
妊婦、授乳中の母親:関係ありませんのでどうぞ。

と言う感じです。ガラッと変わるものです。この仮説をある意味、社会的検証をしてしまったのが、「茶のしずく石けん」事件です。石けん成分に小麦成分が入っており、同石けんで顔を何度も洗った結果、小麦成分の一部が皮膚と反応(感作)し、小麦の食物アレルギーを発症してしまった事件であります。 
 Lack先生の仮説がすべて正しいかどうかについてはこれから時間をかけて検証していくと思われますが、少なくとも、乳幼児期のスキンケアはとても大切なことが分かると思います。 
 あとあくまでも私的見解ですが、食べ物使った美容クリームや、美容パックの材料(キュウリ?キウイ?レモン???)として使用するのは感作する可能性があるためとても危険ではないかと思います。また、乳幼児の玩具の一つである粘土で舐めても大丈夫な小麦粘土もあります。これも控えるのが良いのではないかと思っております。これはあくまで私的見解ですので。それではまた不定期に更新します。


by kajihifuka | 2015-05-21 07:39 | アレルギー関連 | Comments(0)
2015年 05月 15日

乳幼児のスキンケアについて

病気の話全くしておりませんでしたね。今回から数回にかけて色々な病気についてや生活指導などについてお話していきたいと思います 
第1回目は乳幼児のスキンケアについてです。当たり前のことですが基本的には毎日入浴です。
1.石けんを泡立てて、手でなで洗い
2.お風呂後には保湿クリームを外用する
一般的にはこの方法をおすすめいたします。クリーム、乳液については湿疹皮膚炎がある方は、市販のものを外用するよりはクリニックでの処方する乳液、保湿剤を外用するのがよいでしょう。保湿剤は色々ありますが、皮膚科医が一番使っているものは「ヒルドイドソフト軟膏」です。
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薬剤の安定性もよく、乳幼児にも気兼ねなく使えますし、保湿効果も強いのが特徴的で、皮膚科医がとてもよく処方する薬剤です。高級乳液より効果があると実感される方もいらっしゃるようですね。
そんな話はさておき乳幼児のスキンケアはなぜ大切かと言いますと、実は皮膚だけの問題ではなく、
近年増加傾向にある食物アレルギーとも密接に関連していることが最近分かってきました(次回のお話)。
っと言うわけで、乳幼児のスキンケア、スキンシップにもなりますし家族で楽しんでやっていきましょうね。


by kajihifuka | 2015-05-15 18:59 | アレルギー関連 | Comments(0)